外壁塗装しないとどうなる?生活環境が脅かされるかもしれない怖い現実
最終更新 : 2023.06.26
外壁塗装は時間とともに劣化し、寿命がやってきます。「家」は永遠に現状を保てるわけではありません。さまざまな要因を受けて変化していくものだからです。だからこそ、メンテナンスにかかる費用とも向き合わなくてはいけません。
とはいえ、メンテナンスが必要なことはわかっていても、本当に必要なのか疑問に持つ人もいるでしょう。なかには外壁塗装が劣化しても、そのままで問題はないという間違った情報まであるからです。
本記事では、現実的な問題として外壁塗装しないとどうなるか、必要性の部分も探っていきます。DIYなどでも塗替えしている人もいらっしゃいますし、不要と考えているかたも、「なぜ必要か?」 を見直すのもいいかもしれません。後悔しないためにも大事な情報です。
外壁塗装の役割
まず、外壁塗装はどのような役割を持っているか?建物の一番外側にある建材の表面保護があります役割がわかると重要性の部分が見えてくるからです。
建材の保護
外壁塗装の大きな役割として、建物の一番外側にあることから、建物の一番外側にある建材の表面保護があります。建物として家を構成している建材の大半は、水に弱く防水性がありません。防水性が必要ないのではなく、水に弱いものがほとんどです。ここから外壁塗装との関係を見ていきます。
外部からの侵入防止
一番外側に位置する意味を考えなければいけません。自然の風雨から建物を守っているのは外壁であり建材です。その建材を保護しているのが外壁塗装になります。
室内は快適に過ごせるように湿度をコントロールするでしょう。あまりに湿度が高まると、結露などの原因につながりますし、健康被害も生まれるからです。
建材の状態維持について、基本的に防水性がないわけですが、濡れると腐食したり、反り返りなど歪み変形を起こし、正常な強度を保てなくなります。結果、建物の寿命を縮める原因となります。
外壁塗装は樹脂で塗膜を作り、水の侵入を防ぎます。外壁材表面に塗装する事で、外部からの水の浸透を食い止め、シャットアウトするのです。それにより建材は健全な状態を保てる様になります。これが外壁塗装の大事な役割になるのがわかるでしょうか。もしも外壁の塗膜に異常が起これば、劣化が進み建物の寿命を縮めることにつながるのですから、構造を守る意味でも非常に重要なものとなります。
景観にかかわる影響
建物の一番外側になるわけですから、見た目を作り出すのが外壁塗装です。形としては構造設計がありますが、色合いなどは外壁塗装が役割を担います。きれいな建物に見えるのも、外壁塗装が健全だからです。劣化してくれば、決してきれいには見えません。
空家を見てどう思いますか?外壁がボロボロで問題がありそうと感じませんか?景観の美化だけではなく、危険という印象まで作り出してしまうのも、外壁塗装の劣化や見た目の低下に問題があるのです。
シンニッケンでは無料の外壁塗装診断が人気です。現在の状況から、劣化の診断、再塗装の時期なども診断できますので、気になる所がありましたらご利用ください。
外壁塗装しないとどうなる?
外壁塗装は、定期的なメンテナンスが必要です。外壁塗装も地球上にある物質として、いずれ劣化が進み建物を保護する機能を失います。メンテナンスフリーではないからです。もしも、劣化した状態で放置したらどうなるか考えてみましょう。メンテナンスの必要がないのは、基本的に誤りなのがわかるはずです。。
雨漏り
外壁塗装は家の一番外側で、風雨など外的刺激から構造部材を守ります。もっとも大事な役割といっても過言ではありません。
特に雨の浸透は部材の劣化の原因です。部材を腐食させることにつながり、建物としての寿命にも大きな影響を与えます。最悪のケースとして、建て替えまで進むことも考えられます。
雨漏りの原因にもつながります。壁から浸透した雨水は、さまざまなところに染み込み、思ってもみないところへ流れてくるかもしれないのです。気が付いたときには多くの場所が腐食して手が付けられないことが起こる場合があります。水がどこを伝って出てきているか、表面上ではわからないからです。
こうなると補修ではなく、外壁を撤去して交換が必要です。当然大掛かりなリフォームが必要で、外壁塗装の塗替えでは追い付かないほどの費用負担が発生するかもしれません。
害虫の侵入
室内と室外を分けている理由はいくつもあります。室外から入ってほしくないもの、室内の環境を守ることも理由になるでしょう。害虫の侵入を防ぎ、健全な環境を維持することも大事な目的です。
生活環境に害虫が侵入していたらどうでしょうか。普通の生活は送れなくなりますよね。常に害虫におびえ、生活がままならなくなるからです。建物としても問題で、白アリなどが侵入した結果、建物の寿命を縮める事につながります。
衛生環境も崩れはじめ、室内という線引きもできなくなります。 湿度が床下にたまり込み、信じられないほど害虫が繁殖していた例もあるのです。
建物の寿命の低下
外壁塗装は、一番外部にあって構造的な部材を守る最初の盾です。夏なら外気は高温になりますし、冬は冷たい寒気にさらされます。風雨もありますし、雪も降るかもしれません。さまざまな自然の力から建物を守るためにも、外壁塗装は必要です。
建物として強度を発揮する構造材の劣化も防ぎます。自然環境の変化から守ることで、一定の材質を保てるからです。
外壁塗装を劣化したまま放置したら、雨水が侵入し、構造材は濡れてしまいます。これにより劣化の速度は早まり、やがて構造体として強度が落ちます。
構造材は濡れる状況を想定していません。風雨にさらされることも想定しておらず、防水加工もしないのです。仮に防水加工したとしても、ほかの部材は湿気を吸い上げ、劣化するかもしれません。
どの理由をとっても、外壁塗装と外壁材がしっかりしており、雨水の侵入を予防できれば済む問題です。外壁塗装が健全であることを前提にしているといえるでしょう。
予想もしない隙間風
生活環境に常に隙間風が流れ込んでいたらどうでしょうか。湿度は関係ないとして、必要のない外気が入れば室温が変化します。暑い夏なら涼しい室内の空気が外部に流れ、熱い風が入ってくるでしょう。冬は逆に冷たい風が室温を下げます。
当然ですが冷暖房を強くして対処しなければ健全な環境が保てなくなるかもしれません。光熱費がかかる原因です。
隙間風が入ると、温度変化だけではなく、生活環境の湿度にも影響を与えます。じめっとした環境で生活するのは、気分がいいものではありません。カビも発生しやすくなり、健康被害を生み出す可能性が出てくるのです。衛生上の問題も含めて大きな問題になります。
見栄えの問題
外壁塗装が劣化していたら、見栄えはかなり悪くなります。見た目だけの問題ならいいと思うかもしれませんが、そうはいかないことがわかってきているのです。建物の外観が悪くなると、治安に影響が出てくることが研究で発表されています。
景観と治安の問題はさまざまな形で提言されてきました。代表的なものとして、ニューヨークの地下鉄で落書きを消したことにより、治安を回復した例があります。大きな成果を上げたことから、ニュースで見たことがある人もいるでしょう。異常があるのに放置していると、治安の悪化を招くことがわかってきたのです。
使われていない商店街でも、落書きを消し利用者を募る試みが進んでいるのは、このような研究と実績から学んでいるためです。 一般の住宅でも外壁が劣化し、景観が悪くなることで、明らかにおかしいとなれば、周辺治安を悪化させる要因になるかもしれません。
自分自身が問題ないと思っても、周囲からは不安要素を抱えている建物として見られることがあります。生活環境として悪化させる要因となり、費用では表せないような問題を起こす可能性も出てきます。
資産価値の低下
当然の結果ですが、劣化が進めば、資産価値はどんどん下がります。劣化したままなのですから、価値は落ちるしかありません。自然回復はしないからです。
たとえば外壁塗装が劣化した状態で売りに出そうとします。その金額にリフォームの工事費や改修工事を含めて見合うかどうか?判断するでしょう。そのままでは生活に不安が出てくる建物だからです。もちろん、売却しない、できない選択も出てきます。
資産価値が下がると、融資を受けようと思ってもうまくいきません。評価額も下がるからです。もちろん、土地に影響はありませんが、売ろうとしたときに建物はいらないから更地にしてほしいといわれるかもしれないのです。そうなると撤去費用も持ち出しになるわけです。
それだけ建物の健康を維持するという事は重要であるといえます。
最終的には建替え
最終的な判断ですが、建物が寿命を迎える年数が早まる可能性が出てきます。部材が腐食し、ゆがみなどが出始めると、当該部分だけの交換では済まなくなります。さまざまな場所に影響を及ぼし、他の設備なども同様に劣化していきます。最終的には構造や躯体などにも劣化が進み、住める環境ではなくなるのです。
こうなると補修では対応できません。壊したほうが早いと判断されることとなり、建替えなければいけなくなります。あまりにも傾きなどがひどいと、行政から修繕命令が出ることも考えられますし、取り壊ししなければいけないことも出てきます。
自分一人で判断できると思われがちですが、実際には違ったケースもあるのです。
外壁塗装はしないほうが安上がりなのか
結論から言うと、外壁塗装しないほうが高くつきます。ただし、例外もあるのは事実。いったいどれぐらいの費用がかかるのか、一例から見ていきましょう。
外壁塗装の費用
まずは外壁塗装の費用です。
家族4人で暮らす一軒家で考えると、大体100万円以上はかかります。これが大きな痛手になるのは間違いありませんが、耐久性も向上して10年以上は耐えられるようになってきました。仮に100万円として10年耐えるなら、1年間10万円の換算です。15年まで寿命が延びるなら、6万円ぐらいまで落ちます。
もちろん、もっと高額な工事費になる場合もあるので一概にはいえませんが、大体の概算として覚えておいてください。
補修費用
外壁塗装をしなかったと仮定します。外壁材はどんどん劣化が進むため、補修が必要になるでしょう。補修しなければ、建築物として劣化が進み寿命が縮むからです。外壁の張替えとなれば、外壁塗装より張替えの方が高額になることは明らかです。
もしも、白アリがいついた場合、駆除するしかありません。最悪の場合には、撤去するなど大規模なことになる場合もあります。駆除する場合、構造的なダメージは換算せず、駆除代だけでも外壁塗装レベルの費用が必要となります。もちろん、構造的なダメージの補修まで含めると、より高額にかかるでしょう。
そこまで行かなくても、壁の内部に雨水などが浸透してきたとします。壁紙、クロスはゆがみ、ボロボロになり、他の設備など建物全体に影響を与え住めなくなるケースも考えられます。工事費は100万円では効かなくなります。
外壁材の交換も施工として可能ですが、外壁塗装より高額で、大規模なリフォームとなります。 さらに問題は、一時的では済まないことです。外壁塗装のライフサイクルは10年を超えました。しなかった場合には、もっと早いサイクルと補修しなければいけません。費用負担は増大し、より苦しくなります。
雨漏り工事の場合
雨漏りが出てきたのがわかった場合、屋根に問題があるのが一般的ですが、外壁塗装にも原因がある場合があります。雨漏りしている個所を見つけるのは非常に難しく、時間や労力、費用もかかります。
雨漏りの問題は1か所とは限らない可能性があるところです。補修したのちに違う場所から雨漏りしてくることもあるため、結果として大規模な工事になる事があります。
断熱材補修工事
壁材に傷みが出てきて、断熱材が効果を発揮しなくなった場合、交換の必要が出てきます。外壁をはがし、内部の断熱材を交換します。防水シートも対象となることもあり、解体工事も含めて200万円以上かかることも珍しくありません。
さらに問題は外壁塗装も必要になる点です。メンテナンスしておけばよかったと思っても、ここまでくると時すでに遅しといえます。
基礎補修工事
もしも、基礎までダメージが広がっていると、建物を維持するために補修しなければいけません。壁を保つだけではなく、柱などの重要構造にもダメージを与えかねないからです。
基礎工事までになると、壁をはがさなければいけないことも出てきます。床材も交換することもあり、100万円単位でかかるケースもあるのです。 致命的なダメージの場合、補修できない場合もあります。建物の根幹的な部分になるため、ここまでダメージが進むと建替えの選択も考慮しなければいけません。
解体するなら別
外壁塗装しなくても問題がないのは、解体する予定がある場合です。
解体するなら、何も手をかける必要はありません。それも早い段階という条件が付きます。解体する場合、補修も必要ありません。生活環境もそこまで影響を受けないからです。
解体するとなれば、一般的な木造でも200万円以上、鉄骨造りなら300万円以上となるでしょう。
※建坪、立地、道路幅などにより違います
外壁塗装が必要ないケース
特殊なケースとして、外壁塗装そのものが必要ない場合があります。これは外壁になにを使っているかで判断しなければいけません。
レンガ
ヨーロッパでは、良質な木材が手に入りにくく、石材で建築してきた歴史があります。壁材としてレンガを使ってきたのも、構造的に違いがあるからです。
レンガは、粘土や泥などを型に入れて、焼成するか圧力をかけて作る建材。日本ではあまりなじみがないかもしれません。ガーデニングで使うこともありますが、耐久性に優れており、塗装は必要ありません。基本的にメンテナンスの必要がなく、そのままの状態で過ごせます。耐水性も紫外線劣化にも強いため、外壁塗装の必要がないのです。
では、なぜ日本ではレンガが珍しいのでしょうか。木材が手に入る文化圏だった日本では、必要がなかったという理由が挙げられます。構造的にも、柱や梁など木材で強度を保つ設計だったからというのも、理由の一つです。
ヨーロッパでは、レンガなどを積み上げ、壁を作り屋根につなげます。壁構造であって、積み上げていくことで強度を保っているのです。 日本には地震の問題がありました。揺れ動きが出る地震では、積み上げていたレンガが崩れる可能性があるのです。さらに重いレンガは衝撃にも弱く、リスクが高いことから使われてきませんでした。そのため、レンガ造りの家を見かけることはまずありません。
レンガ調タイル
レンガではありませんが、タイルを張り付けてレンガのように見せている外壁もあります。タイルは陶磁器で、壁に貼り付けることで外壁にしているケースです。レンガ調タイルにも種類があり、湿式と乾式にわかれます。
湿式タイル
壁材の上にモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法です。タイル自体は問題ありませんが、モルタルは時間とともに劣化します。モルタル外壁などでも同じですが、乾燥収縮によってひび割れが起こりやすく、タイルがはがれることがあるのです。
基本的には外壁塗装は必要ありませんが、メンテナンスに補修が必要なことを考えれば、そこまで大きな差はないといっていいでしょう。
乾式タイル
ベースサイディングを元にしてタイルを張り付ける方法です。レールがついているので、タイルをひっかけていくため、規則正しく並べられます。接着剤で固定しているため、湿式のモルタルのような劣化が少なくて済む方法です。
問題はタイル同士の目地です。そのままでは雨水の浸透を許すため、コーキングなどで防ぎます。コーキングは時間とともに劣化するため、いずれメンテナンスが必要です。
さらにタイルをひっかけている金属部品が腐食する可能性もあります。特にコーキングの劣化が見られるようになると、このリスクが高まるのです。
外壁塗装は必要ありませんが、必ずメンテナンスの必要が出てくるといえるでしょう。
似ていても異なるレンガ風サイディングボード
レンガに見えますが、実は全く異なるのがレンガ風サイディングボードです。景観の面白さから採用する人が増えてきました。
あくまでもサイディングボードであって、レンガではありません。窯業系のサイディングボードだからです。レンガ風にしただけのものなので、継ぎ目にはコーキングが必要で、雨水も染み込みやすいため外壁塗装もしなければいけません。
単色で塗装するとレンガに見えなくなるので、継ぎ目風に塗装する必要があり、クリア塗装などでつやも出してあげないと風合いが維持できなくなります。時間がたつと劣化も目立つことから、早め早めのメンテナンスが欠かせません。
サイクルとしては、コーキングは5年から10年。トップコートは10年程度で寿命を迎えます。もしもメンテナンスしなかった場合、補修がさらに増えて出費がかさむことになるでしょう。
樹脂系サイディング
サイディングの場合、ほとんどは外壁塗装が必要です。ところが、日本ではほとんど見かけない樹脂系サイディングは外壁塗装がいりません。
樹脂系サイディングは塩化ビニルなどを主原料としています。耐久性が高く、冷害にも強いことから欧米で普及が進みました。日本での普及率は1%程度しかありません。そのため施工できる業者も限られます。
塩化ビニルに顔料を入れて作れるため、塗装の必要はありません。雨水の浸透も防げるからです。ただし、紫外線劣化の問題はあり、メンテナンスが30年程度で訪れます。このときには張り替えになるでしょう。
素材同士の継ぎ目にはコーキングが必要なのは、ほかのサイディングと同じです。コーキングが劣化したときのリスクも変わりません。ただし、オープンジョイント工法というコーキングが必要ない場合もあります。
劣化から見る外壁塗装の状態
実際に外壁塗装しなかったら、どのような変化が出るかを見ていきましょう。メンテナンスのタイミングにもつながってくるからです。問題の状態とリスクも説明していきます。
経年劣化の例
大体の目安を表にしました。あくまでも一例で、新築での外壁塗装の経年劣化と考えてください。
経過年数 | 劣化症状 |
5年~ | 色あせ・つやがなくなる チョーキング現象の発生 |
7年~ | カビやコケが目立つ |
10年~ | クラックが出てくる |
15年~ | 外壁塗装がはがれる 内部の爆裂 雨水の侵入 致命的劣化 |
色あせ
初期段階として、外壁塗装の色あせが見られるようになります。だんだんとつやがなくなり、施工当初と比べて雰囲気に違いが出てくる時期です。劣化がはっきりしているわけではありませんが、健全な状態から下り坂に入り始めたことがわかります。
汚れ
外壁塗装の表面が劣化し、平滑でなくなったことから汚れが目立つようになります。平滑な面であれば、汚れは雨でも流れていきますが、劣化して凸凹ができてくると自浄作用が働きません。見た目ではわからない程度の凸凹ですが、汚れが残ったことでさらに劣化が進みます。
対策として、この汚れは残さないようにすると、外壁塗装の劣化を抑えることが可能です。市販の高圧洗浄機でなくても、水で洗い流すだけでメンテナンスになります。
まだまだ深刻な状態ではありませんが、見逃さないようにしたい時期です。
チョーキング
チョーキング現象は、紫外線の影響で樹脂の内部で変質が起き、表面に粉上の物質が表れてくる現象です。手で触ると、まるでチョークのような粉がつくことから名づけられました。
チョーキング現象が起きたらすぐに劣化して問題になるわけではありません。しかし、チョーキング現象は外壁塗装の内部で連鎖的に発生していきます。内部で崩壊するまで永遠に続くのです。もちろん、耐久性は失われていき、やがてもっと大きなダメージが表れてきます。
実際の問題としてみると、チョーキング現象が表れてきたのは、劣化のサインです。塗替えの時期がやってきていることを示すため、塗装の準備に入ったほうがいいでしょう。
カビ・コケ
カビやコケがついて落ちなくなるのも、外壁塗装の劣化が表すサインです。汚れと同様に外壁塗装の表面が平滑であればこびりつきません。ところが凸凹ができ、カビやコケが繁殖して根を張れる状況ができるからこそ、増えていくのです。
外壁塗装にカビやコケが見られてくると、劣化はかなり進んでいます。藻がついてくるのも同様の現象です。
内部に水分が侵入しやすい状況ができあがってきており、外壁塗装がはがれてしまう可能性も出てきます。押し出されて膨らんでいる場所がないか、チェックしなければいけません。 外壁塗装の痛みとして、塗膜が膨らんでいる個所が見つかれば、塗替えを検討しなければいけない状況です。
クラック
クラックとはひび割れのことです。外壁塗装をしないまま放置していると色あせ、チョーキング、防水低下による雨水の浸透、乾燥収縮を繰り返すのです。外壁材が紫外線の影響も受けることになり、ひび割れを生み出します。
外壁材の種類にもよりますが、ひび割れた場所は元には戻りません。収縮したと外壁材の種類にもよりますが、ひび割れた場所は元には戻りません。収縮したとしても、ひび割れが発生して溝となったままだからです。ひびは隙間ですので、すぐにでも水が浸透します。建物への影響も大きくなるでしょう。
コンクリート外壁などの場合には、クラックから雨水が浸透し、内部の鉄筋を腐食させます。腐食すると体積膨張を起こし、表面側に押し出していくのです。コンクリート外壁としての強度も失い、構造的な問題にも発展します。
補修費用も膨大です。内部の鉄筋のさびを取り除くために磨かなければいけません。はがれた表面もコンクリートやモルタルで打ち換える必要が出てきます。通常のセメントを使ったモルタルなどでは、収縮する可能性があるため、さらに高価な材料を使わなければいけません。 クラックが見つかってきたときには、できるだけ早い補修と塗替えが必要です。
はがれ
外壁塗装がはがれてきた段階では、完全に末期です。内部に雨水が浸透し、外壁塗装の付着強度も失われているからです。こうなると全体的にボロボロと剥がれ落ちるようになり、塗装していないのと変わらない状態になります。
放置したままになれば、上記のような被害も発生してくる状況です。補修費用が膨れ上がる前に、外壁塗装の塗替えを考えるべきでしょう。
被害が進んできた場合には、外壁の交換も必要です。こうなると大規模リフォームとなります。DIYなどでは対応できない状況ともいえます。
雨漏り
完全に末期症状です。もう外壁塗装は役割を果たしておらず、雨水の浸透も許しているからです。塗替えでは対処できない状態となり、交換や張り替えして塗装し直すことになるでしょう。緊急的な工事が必要な段階で、相当な費用負担を覚悟しなければいけません。
被害の場所が1か所とは限らなくなります。建物の劣化が躯体や構造にも及ぶため、ここまで放置すると被害は全体的に見られるでしょう。また、補修や修理にかかる費用を考えると建て替える選択肢も出てくるかもしれません。
外壁塗装の費用を抑える
外壁塗装しないとどうなるか?放置していれば、さらに大きな被害が出ることになるでしょう。塗替えするのなら、できるだけ費用を抑えたいのが当然です。
ポイントになるのは、しっかりした施工会社を選ぶこと。施工会社がしっかりとしていれば、費用以上の仕上がりを目指せます。仕上がりが優れていると、耐久度が高まり、ライフサイクルが伸びます。長期的なライフサイクルを持っていれば、メンテナンスのタイミングが少なくできるのです。
1回で100万円、でも5年しか持たないのと、200万円かかるけど15年持つ外壁塗装を比べてみると分かります。15年たつ間に、あと2回も工事しなければいけません。これでは300万円もかかるわけです。その差は100万円もあるわけですから、ライフサイクルの長い塗装を選ぶほうがお得になります。
相見積もりなどで判断する方法もありますが、結果的には施工会社の腕にかかっています。規模などの問題もありますが、信頼できるところなら、補助金や助成金の申請も教えてもらえるでしょう。また、申請の手伝いもしてくれることもあるのです。
シンニッケンでは、利用できる補助金や助成金などありましたら、申請の補助やお手伝いなど対応させて頂いております。活用できることで塗替えの負担が少なくなりますので先ずはご相談ください。
まとめ
シンニッケンでは、無料の外壁診断をおこなっています。どのような状態なのか判断し、劣化の進行度合いも診させていただきます。もちろん、工事の必要がなければ再塗装を進めません。まだ大丈夫だと判断すれば、断っていただいて構いません。
現実問題として、外壁塗装をしないと余計な費用が発生する可能性は高くなります。あとから後悔しても間に合わないことを考えれば、メンテナンスをしたほうがお得だと言えるかもしれません。
建替えともなれば、1000万円では効きません。解体費用も発生するからです。そのような事態に陥る前に、大事な家を守れるようにしていきませんか?