外壁を美しく保つだけではない!安全性を考慮した外壁洗浄のポイント

最終更新 : 2023.02.17

外壁を洗浄する前に・・・知っておくべきポイントを解説!

外壁を美しく保つだけではない!安全性を考慮した外壁洗浄のポイント_イメージ画像

外壁は住んでいる間に必ず汚れます。室内を守ってくれる盾となっているからです。

暑い夏の外気も寒く冷たい冬の空気も、できるだけ室内に伝わらないように頑張ってくれています。建物の一番外側で私たちの生活を守ってくれる存在といってもいいでしょう。だからこそ、汚れもついてしまうのです。

この汚れをそのままにしておくと、外壁塗装だけではなく、外壁自体を傷める可能性が出てきます。家も生活も守る役割を果たしている外壁だからこそ、自動車を定期的にメンテナンスするように、外壁も定期的な点検や外壁洗浄も考えなければいけません。

汚れても洗わなくても大丈夫と思っているのなら、この機会に外壁の役割も少し考えてみましょう。簡単な外壁洗浄でも大切な意味が見えてくるはずですよ。

外壁塗装と汚れ

建物の一番外には、外壁や外壁塗装があります。一番外に面していることから当然汚れもつくわけですが、なぜ洗浄しなければいけないか考えてみましょう。 汚れの原因となるものの代表格が、ちりやほこりです。外壁材が真っ平らで外壁塗装も平滑(フラット)なら、ちりやほこりが付着したとしても滑って落ちます。

外壁塗装の汚れの原因はちりやほこりを表すイメージ画像

完全に平滑になっている外壁というのも、あまり見たことはないでしょう。

平滑の外壁材であれば品格や高級感等が損なわれてしまうので、多種多様の凸凹や模様が入ったデザイン性を兼ね備えた外壁のほうが一般的です。凸凹のところに汚れがたまり、雨水と交わることによって汚損が発生します。

また、汚れもちりやほこりだけではなく、カビなども付着して成長します。さらに車の排気ガスも落ちずに残ってしまうのです。雨や風にはさまざまな物質が含まれているため、思っている以上に汚れがたまりやすいのがわかるでしょう。

凸凹なところにコケがついているのも、繁殖環境として優れているからと言えます。

外壁塗装が劣化してくると、表面に凸凹ができてしまいます。平滑だった面が崩れ、ここにも汚れがたまり始めるのです。つまり、時間とともに汚れは加速度的に増えます。さらに外壁塗装の劣化の原因も汚れが関係するため、存在自体が天敵だともいえるのです。

外壁洗浄の必要性

汚れが外壁の劣化を進行させることがわかっても、何が原因となっているのかを把握していないと外壁洗浄に手間をかける意味が見えてこないでしょう。

影響している部分はなにか。そこに外壁洗浄の必要性が隠れています

外壁塗装の汚れの原因を推測しているイメージ

天敵は汚れだけではありません。建物の構造的な部分は、風雨や太陽光に含まれる紫外線にも弱く、ほとんど耐性がないともいえます

そして耐久性が尽きたとき、簡単に交換できないことがポイントです。傷んだから簡単に建て替えなんてことができるはずはありません。建物として外壁を守ることが建物自体の寿命をのばす意味にもつながります。

例えば外壁に使われるサイディングという素材がありますが、窯業系でも金属系でも水に強くありません。内部に水分が侵入すると、結露や雨漏りといった問題につながる可能性も出てきます。

サイディングのイメージ

サイディング自体も劣化する原因を作るため、水分の侵入を防ぐ構造にしなければいけません。

サイディングに対して適切な外壁塗装を施せば、ここで水分の侵入をシャットアウトできます。樹脂の被膜を作る外壁塗装は水を通しません。風に含まれる塵や埃などからも守ってくれます。物質を劣化させてしまう紫外線からも構造体を守ります。

外壁塗装は紫外線や汚れ、そして社会問題となっている酸性雨でも劣化が進行する可能性があります。

さらにカビやコケが張り付き繁殖すると、それらの根が外壁塗装を侵食します。やがて外壁塗装は役割を果たせなくなり、家の構造自体にダメージが見られるようになるのです。

被害が広がる前にメンテナンスとしての外壁洗浄をしておけば、構造体も外壁塗装も寿命を延ばすことができ、家を守ることにつながります

外壁洗浄をするとどうなるか

外壁を洗浄するとどれだけメリットがあるか?これが大事なポイントです

外壁の洗浄をするとどれだけのメリットがある?というイメージ画像

メリットが低いのなら放置しておき、役割を果たせなくなってから外壁塗装を塗り直せばいいですよね。外壁塗装と外壁洗浄を一緒に行うメリットもたくさんがありますが、そもそも汚れを放置するとどうなるかを見ていきましょう。

外壁洗浄を行う理由は、汚れや劣化の原因になる物質を排除し、景観を美しくすることです。原因を取り除くこと、外壁塗装のライフサイクルを延ばすことにもつながります。また外壁を洗ったことによって、問題のある箇所も見つけられる可能性も出てきます。

例えば外壁に傷がつき、穴が開いてしまったとします。

外壁に傷がつき、穴が開いてしまったイメージ

穴が開いた部分が汚れに隠れていると気が付きませんが、開いてしまった穴から水分が侵入し、冬場に凍って外壁を押し出すかもしれません。水は氷ると体積が増えます。しみ込んだ水分が凍るだけでも、外壁を破壊することができるのです。

こうした問題もきれいにする過程で発見できる可能性があります。つまり、外壁洗浄は点検としての役割も担うため、定期的な外壁洗浄にメリットが生まれてくるのです。

賃貸住宅などで考えてみましょう。外壁が汚いところを借りたいと思うでしょうか。管理が行き届いていない、入居しても不安が残る、というネガティブなイメージを与えてしまいます。

外壁洗浄をしておけば、外壁塗装のライフサイクルを延ばし、将来的な出費を軽減するだけでなく、入居率の向上にも寄与してくれます。

外壁にこびりつく汚れの種類

自分の家の外壁を見て、汚れていると思っても、それがどんな汚れなのか判別するのは難しいですよね。洗えばすぐに落ちるのか、それともかなり劣化が進んできてるのか、汚れの種類からも判別することができます。

1 カビ、コケ

汚れの種類として、黒ずんで見えるのがカビです。

外壁についてしまったカビのイメージ画像

カビは菌であり、生きている汚れとして考えなければいけません。胞子を飛ばして繁殖するため、一定範囲に広がる特性も持っています。

カビは繁殖するために水分が必要なため、湿度が高いところを好みます。草木などで隠れやすいところにも繁殖しやすいため、隣家との境目なども注意して見るようにしましょう。

また、コケもカビと同様、湿度の高い場所や根を張って胞子を飛ばして繁殖します。しかしコケはカビよりも大きく成長し、根も太く強いため、外壁自体を侵食することも珍しくありません

緑色や黄色くなるコケもあり、藻もコケに近い存在です。問題の大きさからも早期に対応しなければいけないでしょう

2 雨だれ

雨が汚れを洗い流してくれるといいですが、雨にチリや土ぼこりが混じって流れた跡がつくケースがあります。

これを雨だれと呼びますが、縦につくところが特徴です。

雨だれの問題は、含んでいる汚れと化学変化にあります。酸性雨は社会的問題になっていますが、外壁塗装にも悪影響を与えます。急に溶かしてしまうことはなくても、塗装面に徐々に侵食していきます。

そこにほこりや土ぼこりが混ざると、さらに酸性化が進むのです。流れ落ちるのではなく、こびりついて塗装面にとどまることで、さらに強く影響してしまいます。

雨だれはこびりつき落ちにくい汚れなので、気が付いたときに落とさないと、簡単に除去できなくなります

3 錆(さび)

汚れとして落ちにくいのが錆(さび)です。

錆は金属が酸化したことで発生します。錆の注意点は、さびにくいと呼ばれる金属でも腐食は進みます。アルミニウムが代表的ですが、表面の塗膜が耐えきれなくなれば、さびてきます。

金属系サイディングなどを使っている場合、錆が出てくる状態は深刻化します。表面の塗装面が耐えられず、本体部分が酸化して侵食されている可能性があるからです。

さびた金属は元には戻りません。補修か交換しなければダメージが広がってしまいます。 付属品などのさびが流れ出てきている場合、赤く雨だれのような筋がつきます。

水では簡単に落とせない種類となるため、早めの対処をおすすめします

4 チョーキング

外壁塗装を手で触ったときに白い粉のように付着するチョーキングは、外部からの汚れではなく内部から発生している状態です。

外壁塗装は樹脂でできていますが、太陽光に含まれている紫外線を浴びると変質します。ラジカルと呼ばれる物質を作り出し、樹脂の結合が分解されていくのです。

このときに発生するのがチョーキングと呼ばれる白い粉の正体で、劣化を示すサインとしても知られています

チョーキングは外壁塗装の劣化を示しており、塗替えの時期が近づいてきているのがわかる状態です。外壁洗浄で落としても外壁塗装の状態が変わることはありませんが、劣化の状態を知るためにもきれいにしたほうがいいでしょう。

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外壁洗浄の方法

外壁洗浄にはいろいろな方法があります。

外壁洗浄の方法の解説イメージ

道具の使い方次第でも洗浄方法が変わってくるため、どのような方法があるか覚えておくのが大切です。特にDIYで洗浄するなら道具の選定をしなければいけません。自分が作業するスペースの確保なども大切なので覚えておきましょう。

外壁洗浄するために必要な道具

外壁洗浄に重要なのは道具選びです。そして道具を選ぶ以外にもポイントを上げるのであれば、安全に目を向けることにあるでしょう。安全を確保できるかは、効率性にも波及するからです。

実際に道具を選ぶのは簡単ではありません。ものによっては、かなりの出費が伴います。なので効率性を考えることも必要です。

足場

道具のなかで最も大切なのは足場です。足元を確保するのは、作業するスペースを作るという意味があります。

外壁は平屋だったとしても高さは3m近くになります。屋根まで考えれば、さらに高い位置に上がらなければいけません。地面に足を付けていても、水でドロドロになれば作業できなくなります。つまり外壁洗浄には、確実に作業できる足場を作らないといけません。

例えばピンポイントに洗うなら、はしごを使う方法があるでしょう。しかし外壁洗浄ではしごを使う方法はおすすめしません

外壁洗浄で梯子を使うことはお勧めできない

なぜならば、洗うだけでもいろいろなものを持たなければならないので、はしごをつかむことができないからです。

バケツや洗浄の道具を持てば、確実に片手が埋まります。ホースなどもあるかもしれません。これでははしごを昇るだけでも大変です。

さらにはしごから手が届く範囲はかなり狭く、移動するときには降りなければいけません。落下の危険性もありますし、はしご自体が倒れるかもしれないのです。はしごの作業は非常に危険であるといことを覚えておいてください。

平屋程度の高さなら、立ち馬と呼ばれる足場があります。一般的には脚立を使いますが、それでも作業範囲は狭いでしょう。上下に動けても左右には動く範囲が狭いからです。

立ち馬は馬足場とも呼ばれるもので、作業スペースを作った脚立のようなものになります。脚立より作業範囲が広く、安全に動けるのでおすすめです。ただし高さに制限があり、2階には届きません。値段もかなり高価です。

本格的に足場を設置するなら、専門業者に依頼する必要があります

安全に作業するためにも水平な場所を確保することが大切ですし、足場材の運搬や組み立てだけでもかなりの重労働です。そのような観点からも、業者に依頼したほうがいいでしょう。

スポンジ

外壁洗浄で活躍するのがスポンジです。DIYで洗浄するなら、欠かせない道具になります。外壁に洗剤などを散布してこするときは、スポンジがあると作業が進みやすくなるでしょう。

ポイントはこすると摩耗する点です。外壁塗装の状態や種類によっては、スポンジがあっという間に削れるため、替えを用意するか別の道具を選ぶ必要が出てきます。

また、スポンジは作業範囲も手の長さまでしか広がりらないので、広範囲の洗浄は難しいでしょう。

ブラシ

洗うという点では、ブラシも活躍します。

洗車するときに使われるブラシが外壁洗浄でもぴったりです。洗車用のブラシの場合、ホースをつないで水を流しながら使えるものもあります。

片手も空きますので、安全に作業できるでしょう。ただし、ホースが分だけ重くなるところが難点です。

しかしスポンジ同様、外壁の状態や種類によっては不向きな場合もあります。細かなところまで掃除しにくい場合もありますので、いくつか種類を用意しておくのがおすすめです。

バケツ

外壁洗浄で活躍するのがバケツです。スポンジを濡らすこともできますし、直接壁に水をかけることもできます。また、スポンジやブラシなどの道具も入れて運べます。バケツがあるだけで作業効率が大幅に変わりますので、さまざまな大きさのバケツを用意しておくといいでしょう

ゴム手袋

作業中に手を怪我しないためにはゴム手袋が必須です。

外壁洗浄中はさまざまなところを触る可能性があります。洗っている最中に何かつかむこともあるでしょう。ゴム手袋をしているだけでも、怪我をするリスクを下げられます。

手元の安全は、体全体の安全確保にもつながるポイントです。足場とともに身の安全を覚悟する意味でも、濡れても平気なゴム手袋は必須です。

洗剤

洗剤は汚れの度合いによって必要なものが変わります

水で落とすのが基本ですが、汚れの種類によってはこびりついて落ちないこともあります。汚れの種類をよく確認して洗剤を選ぶことが重要です。

一般的に洗剤としてイメージするのが中性洗剤です。雨だれなどといった軽度な汚れは中性洗剤で落とせます。外壁専用洗剤は、中性洗剤では落ちない汚れに使われ、落ちにくくなった雨だれや黒ずみにも対応しています。

しかし、カビやコケは外壁専用洗剤でも落ちない可能性があります。これらは生きた汚れで、落としたと思っても繁殖するからです。特に大変なのが、見えない根の部分の汚れです。塗装面に入り込んでしまうため、簡単に落とせません。

特にカビが厄介です。コケ用やカビ用の場合、散布してからこするのではなく浸透させなければいけません。ある程度時間をおいてから流すという作業なので、焦って水洗いすると効果を発揮しませんので注意しましょう。

養生シート

道具という面では、養生シートは忘れてはいけない存在です

洗ってはいけないところを保護するほか、水や洗剤が飛び散らないようにも養生することが必要です。 一般的に塗装用の紙テープにシートがついた養生テープのほか、ブルーシートも養生用として使われますので、複数用意しておくと良いでしょう。

特に道具を置く場所や隣家との境、換気扇など水が浸入する場所は養生しなければいけません。

高圧洗浄機

どこまで洗浄するかによっても違いますが、高圧洗浄機があると作業がはかどります。最近では家庭用のポータブルタイプも手に入りやすくなりました。

高圧洗浄機はいくつか種類がありますが、ポータブルタイプは水道からホースをつなぎ、内部で圧力をかけて噴出させます。水圧で洗剤を使わなくても汚れを落としやすくするのが、高圧洗浄機の大きな特徴です。

高圧洗浄機は圧送した水を先端のノズルから拡散することができ、パイプを延長して高いところも足場を使わずに作業できるので、洗浄できる範囲が広がります。

しかし便利な一方で、費用がかかるのがデメリットになるでしょう。

大型の高圧洗浄機では温水で洗浄できるタイプもあります。内部に燃焼機関を持っており、水を吸い上げながらお湯を作り出す仕組みです。工事用品のレンタル会社などで借りられます。

大型なので搬送するためにトラックなどが必要になりますが、水を使うよりも効率的に汚れを落とせます。特に寒冷地で活躍するので、覚えておくといいでしょう。

外壁洗浄の手順

外壁塗装の手順を解説_イメージ

外壁洗浄する際の流れを覚えておくと作業もスムーズです。特にDIYの場合は知識も持って臨まなければ、何度も手間がかかるケースも出てきます。

状況の確認

作業で大事なことは、状況の確認です

状況がわからなければ、足場の設営も道具の選択もできません。外壁の汚れの種類や状態などを確認し、今なにが必要かを判断することが第一段階です。DIYなどでは軽視しがちですが、プロになればなるほどしっかりと状況を確認します。

また状況次第で、洗剤の種類や養生も変わってきます。周囲に広がらないようにする場所なのか、自由に水が使えるかなどの条件を判断しなければいけません。

足場は重さに耐えられるか、濡れたらどうなるかも考慮します。この場合には、道板などを引いて足場を組まなければいけません。

用意するものや工程などを考えるためにも、状況は細かく確認することが重要です。

周辺の養生

作業を始める前に、必ず養生をしましょう。

道具を置く場所にはブルーシートを広げ、換気扇などには養生テープを使って、汚れや水気が入らないようにします。隣家などに迷惑がかからないようにする一方で、足元が絡んで転倒しないことにも注意が必要です。

足場の設置

養生が終わったら足場を設置します。足場は傾いたりガタついたりしないように注意が必要です。脚立や立ち馬などの場合には、移動先も考えておくといいでしょう。

脚立の上に道板をつなぐときには、ゴムバンドなどで固定すると転倒防止になります。傾かないようにするためには、水平に保つことも意識します。

安全が一番大切なので、足場は手を抜かずしっかりとしたものを作りましょう

機材の用意

外壁洗浄に使う道具を用意します。バケツなどには水が必要ですし、洗剤をスプレーボトルに入れるなど、準備をしておきましょう。

高圧洗浄機を使う際には電源が必要です。濡れないように養生しつつ、確実に届く位置に設置します。ブラシなどはアタッチメントでのばせるなら、作業する場所に置いておくと効率よく作業できます。

水洗い

ここからが実際の作業です。

まずは外壁を水洗いします。ホースなどで水をかけるだけでも汚れを浮き上がらせることができますので、散布するところから始めましょう。水圧が高いなら、そのまま流すだけでもいい場合があります。

水洗いする場合でも、ゴム手袋やカッパなどを着用、ゴーグルなどの安全装備が必要です

特に高圧洗浄機を使うときは、何かが飛んでくる可能性があります。怪我の可能性があるため、完全防備で臨みましょう。

対応した洗剤での洗浄

水洗いして落ちない汚れがあった場合、対応する洗剤を使います。先に洗剤を塗布してからすぐに落とすタイプ、時間をあけておかなければいけないタイプがあるので注意が必要です。特に時間を置くタイプは洗剤を正しく時間を空けずに流すと効果がなくなります。

水洗い

洗剤を使ったあとは、きれいに洗い流すと残った汚れも見えてきます。傷や欠損があれば写真を残すなどして、あとから対応できるようにしておくといいでしょう

養生の撤去

足場を撤去しながら養生も外していきます。最後の片付けになりますが、この瞬間に気を抜くと怪我をします。

養生を撤去しながら、汚れも残っていないか確認しておくと確実です。すべて片付けが終われば、外壁洗浄の終了です。

外壁洗浄の注意点

外壁洗浄の注意点を解説

外壁洗浄は、洗うということ視点だけで見れば簡単に思えますが、実際の作業や求める結果を考えると、注意しなければいけないことはたくさんあります。

コーキングをはがさない

外壁のつなぎ目には、コーキングが施されています。コーキングは水の侵入を防ぐとともに、外壁同士が干渉しないよう作られている部分のことです。

養生したときや水圧をかけて洗浄するときに間違ってコーキングをはがしてしまうこともありますので、はがさないように細心の注意を払いましょう。簡単にははがれないと思っても、劣化してはがれるケースもあります。

このときは外壁洗浄よりもコーキングの再充填を優先しましょう。

高圧洗浄機の取り扱い

高圧洗浄機はとても便利です。家庭用のポータブルタイプになると内臓電源があり、電気を引かずに利用できるものも登場しました。

簡単に扱える機器ではある反面、水に圧力をかけて汚れを飛ばすので、余計なものを巻き込んだり、水圧自体で怪我をする可能性もゼロとは言えません

必ず安全を確認し、万全な装備で作業する必要があります。特に手袋、ゴーグル、カッパは必須と思っていいでしょう。機械を設置するときも安全の確認が必要です。

騒音

作業する以上、必ず作業音が出ます。自分の家を洗浄するからといって、誰もが許容してくれるわけではありません。あまりに大きな音になれば迷惑です

手で洗うとしても、音が出るかもしれません。足場を歩く音だけでも騒音と感じることも出てきます。高圧洗浄機のモーターやポンプの音も騒音になる可能性があるのです。

音は主観で考えるのではなく、迷惑になると客観的にとらえましょう

隣家には外壁洗浄することを伝え、音が出るという話をしておけば許容してくれるかもしれません。時間帯も考慮しておくと、大きな問題には発展しにくくなります。

水はね

外壁洗浄は水を使って作業する以上、必ず周りに飛んでしまいます。しかも汚れた水が飛んできますので、周囲を汚す可能性があります

自分の家のなかだけであれば問題は小さくて済みますが、隣家や車などにかかるとトラブルになる場合があります。歩行者にかかる可能性もあるため、水はねには十分注意するとともに、養生もしておきましょう。

自分にかかる

安全装備にもつながりますが、ブラシを使っていても自分にかかります。怪我をするだけではなく、衣服も濡れてしまいます。長靴などで足元を養生しても、カッパを忘れてびしょ濡れになることあります。

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外壁の種類と外壁洗浄

外壁洗浄をするときは、外壁の種類を考慮して進める必要があります

どの素材でも同じ方法をとるわけではないからです。汚れの種類の違いにもつながるため、覚えておくと便利です。

タイル

タイルは耐久性が高く、耐水性も持っています。メンテナンス性にも優れており、ブラシでこすっても問題ありません

外壁塗装しない素材のため、洗剤選びもそれほど気にしなくても大丈夫です。しかしタイルの種類によっては色があせてしまう可能性があるため、問題がなさそうな場所で事前に試してから使うと良いでしょう。

サイディング

ほとんどの家の外壁がサイディングで作られています。

窯業系や金属系、木質系など素材によって違いますが、表面には塗装が施され防水性を保っているのが特徴です。

外壁塗装が落ちると耐久性を失うため、ブラシや高圧洗浄機で必要以上に力をかけないようにしましょう。平滑な面が作られているので、スポンジでも洗えます

モルタル

コンクリート打ちっぱなしやモルタル壁の場合、家庭用高圧洗浄機程度の圧力なら問題はありません。

ただしある程度の圧力を超えると、はじけて飛んでくる可能性もあります。仕上げ面によってはブラシで強く洗うと表面が落ちるなどの損傷を招くため、まずはスポンジで洗って確認してから次の方法をとるといいでしょう。

外壁洗浄の時期

外壁洗浄は、メンテナンスとして周期を考えておくと間違いありません。

外壁洗浄の時期をうかがう様子

汚れということを考えれば、1年に1~2回洗っておくと間違いないでしょう。このスパンであれば、汚れが蓄積しにくく、劣化を防ぎやすいからです。

しかし業者に依頼する場合、年間2回は費用的にも負担が大きいです。年1度でも違いが出てくるため、大掃除のひとつとして予定しておくと負担を軽減できるはずです。

また汚れとの兼ね合いもあるので、雨だれなどの汚れが確認できるときなどを選んで洗浄する良いでしょう。チョーキングなど外壁塗装の劣化のタイミングに合わせるのも方法です。

外壁洗浄と専門業者

実際の施工として外壁洗浄は難易度の高い方法です

洗うというだけではなく、足場の設置や洗剤の選択、機材の負担などを考えれば、専門性が高いことがわかります。飛散してくる水や、その中に混在した破片で怪我をすることもあるので、作業中の危険性も考えられます。

一部分だけであればDIYで対応する方法がいいでしょう。費用的な負担も少なくて済みますし、素早く対応できるからです。

しかし家全体と考えたときには、専門性の高さからも専門業者に依頼したほうが安全で確実といえます。実際に2階建ての外壁洗浄となれば、足場材だけでも相当な金額がかかりますし、時間も必要です。

細かな道具もなければいけません。洗浄するとしても高圧洗浄機なども必要です。ここまで考えると、専門業者へ依頼したほうが安上がりになることが考えられます。

料金相場

外壁洗浄を専門業者に依頼した場合、ある程度相場があります。ポイントになるのは面積と工数です。面積が大きく手間のかかる部分が大きくなると、料金も増加しますので参考にしてみてください。

まずは1㎡あたりの相場です。

施工方法1㎡あたりの相場
高圧洗浄100~300円
バイオ洗浄200~400円
足場設置600~1000円
養生300~500円
※水道代家主負担

これだけを見ると、一体いくらかかるのか分かりにくいですよね。

一般的な一戸建てが150㎡程度になるため、足場代も含めて15万円ぐらいからになると予想できます。構造や外壁の種類、状態によっても異なる点には注意が必要です。

ここで出てくるのがバイオ洗浄です。バイオ洗浄はカビやコケの発生を抑えるバイオ洗剤を使った方法で、洗浄する費用が1.5倍から2倍近い費用がかかります。

足場などの費用は変わりません。

外壁塗装のセットがお得

外壁洗浄を専門業者に依頼すると、結構な費用がかかります。出費としてもかなりのものになりますよね。

ここでお得な方法は、外壁塗装とセットにすることです。

塗替えとして外壁塗装をするとき、古い塗装面の除去や清掃をしなければいけません。汚れがついたまま塗装すると剥がれ落ちる原因となるからです。

そこで必ず外壁洗浄をします。つまり、セットにして施工するのです。これが大事なポイントで、セットにすると足場や養生などは共有できるため、費用を格段に抑えられます

外壁塗装の費用を見ても、足場や養生の費用は結構な金額になります。この部分を共用することで、費用を大幅に削減でき、外壁のメンテナンスとしても有効性が高くなるため、セットにして施工するとお得なのでおすすめです。

まとめ

外壁洗浄はとても大切なメンテナンスのひとつです

しかし、すべてDIYなど自分でやろうと思うと大変ですし、できない部分も多いです。そして何よりも高所作業は専門家でもリスクを伴うため、DIYとして安全ではありません。水に濡れるなどきつい作業もたくさんあります。

専門業者に依頼すれば、安全で手間をかけず、メンテナンスとともに外壁の寿命をのばせるでしょう。費用はかかりますが、安全はお金で買えません。

メンテナンスとしてもしっかりとした成果が出せるため、それ以上の価値を感じることができますよ。

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