外壁塗装の塗り替えは必要ないってホント？

「外壁塗装の必要性」を検索すると、「塗り替えは必要ない」という結果が出ることがあります。まことしやかな内容で、必要がない理由を掲げている場合があります。しかし、本当にそれで良いのでしょうか。

外壁塗装は、建物を守る盾です。盾を失えば守るものがなくなるかもしれません。それでも必要がないといえるでしょうか。ここが必要性の大きなポイントです。

廃癖塗装の塗り替えは必要ないかどうか、なぜそのような条件が生まれるかを考えてみましょう。大事なことはマイホームを守ることであって、まことしやかな話を信じることではありません。

大前提！外壁塗装の役割と必要性

大前提として、外壁塗装は何のためにあると思いますか？これが「塗り替えを必要とするかどうか」の答えです。もしも、この機能が失われるようなことがあるなら、塗り替える必要が出てくるでしょう。

景観

塗り替えが必要ないといっているところでも、劣化とともに景観は悪くなります。当たり前ですが、劣化した状態をそのまま残すからです。

たしかに、景観だけなら再塗装しなくても我慢すればいいかもしれません。ただし、見た目が悪くなることで周辺の評判に変化が出てくることが予想されます。「あのおうち大丈夫だろうか」そんな評判が立つ可能性は否定できません。実はとても大きな影響を与えるため、後ほど細かく解説します。

外壁材の保護

外壁材は、一部例外もありますが、基本的に防水性がありません。

日本で多く使われている窯業系サイディングの場合、水を吸い込む特性があります。金属系サイディングも水に強くありません。金属なのでさびてしまいます。この状況から守るためには、外壁塗装による塗膜が重要です。

仮に窯業系サイディングを使っていた場合、室内に水が侵入する可能性があります。外壁材とともに構造部材のライフサイクルも縮めることになるでしょう。放置しておいても、なにひとついいことがありません。

金属系サイディングは、施工当初は水を防ぎますが、次第に腐食が進み、直せなくなるため、最終的には交換するしかありません。

どちらのサイディングも外壁塗装の再塗装よりも、はるかに大きな金額が必要です。最悪のケースでは建て替えなどに至ることも考えられるのですから、塗り替えが必要ないという結論になりません。

例外は樹脂系サイディングなどです。こちらは素材が塩化ビニルなので、さびも出ず、素材そのものが防水性を持っています。ですが、日本での外壁材としてのシェアは1%程度です。ほとんどの外壁に使われていない以上、外壁塗装が必要ないという結論には至りません。

構造部材の保護

構造部材といわれてもピンとこないので、家の構造を考えてみましょう。

基礎があって柱があり、梁を作って断熱材を入れて壁を組みます。屋根も必要ですね。これらは家を構成する大事なパーツなので、構造部材と呼ばれています。

この構造部材ですが、基本的に防水性がないものばかりです。基礎はコンクリートなどになるので濡れても平気ですが、柱などはそうはいきません。木材や鉄骨など濡れては困るものばかりです。

もしも、外壁材が水を浸透したとします。雨が降って壁が濡れて染み込んでいくところを想像してください。この水は壁に染み込み、やがて構造部材に達するでしょう。そうなると、傷みだします。シロアリの被害などはいきなり現れませんが、害虫が出てくるような環境を作ってしまうかもしれません。湿度が高いところを好むからです。

構造部材自身も腐食するという直接的な問題を出す可能性があります。もちろん、ある程度の処置はしてありますが、壁や屋根が守らなければ、どんどんエスカレートするのは自明の理です。

では、どうすればいいか。水が入ってこないように壁に防水用の外壁塗装をするわけです。劣化してくると効果を発揮しにくくなるため、塗り替えが必要になります。この点では、いきなり効力を失うわけではないので、ある程度時間の余裕はあることがわかるでしょう。ですが、いずれ再塗装しなければ被害は確実に侵食していきます。

構造部材の交換費用は外壁塗装の比ではありません。最終的に住めない可能性も出てくるからです。

住環境の保護

今住んでいる場所が雨漏りしたら困りますよね。カビなどが繁殖して健康被害が出ることもあります。

そうなると、雨漏りして生活どころではなくなる可能性のほうが大きいでしょう。 雨漏りすれば、住環境は確実に悪化します。精神衛生的にも耐えきれなくなる可能性も否定できません。雨漏りしている家に住んでいれば、ほとんどの人はイライラしますよね。このような環境を作らないためにも、外壁のメンテナンスが重要になります。

外壁塗装が劣化したらどうなるか

実際外壁塗装が劣化した場合、どのようなことが起こるでしょうか。危険なにおいがする程度では済まないことも出てきます。役割と必要性を、流れとともにもう少し掘り下げてみましょう。

外壁材の侵食

外壁塗装が劣化すると、まずは雨水が侵食し始めます。弱い部分から浸透してくるのは、当然です。一度侵食が始まると、内部からも外壁塗装を押し出します。どんどんと劣化が進み、やがて内部に侵入し始めるのです。

冬期は浸透した水分が凍結する可能性もあります。凍結すれば体積膨張を起こし、外部に押し出すことになるでしょう。内側より外側のほうが薄いし弱いからです。外壁材そのものが大きなダメージを受けて、二度と元には戻りません。恒久的な補修か外壁材の交換しか対応できなくなります。

浸透しない金属製サイディングなどでも浸食によりさびるでしょう。最終的には内部への侵入を許すのです。

住環境の悪化

浸透した水分はさまざまなところに回り、壁だけでなく天井や床に流れ出し、やがて雨漏りとなって認識します。

もうこうなると壁の内部でカビの発生などが進んでいる状態です。

壁紙も浸食してシミが出ているので、交換するしかありません。はがしてみると事態はさらに深刻で、断熱材なども交換しなければいけないことも出てきます。

住環境を正常な状態にするため調べてみると、外壁が劣化していることがわかり、大規模なリフォームに取り掛からなければいけない事態にも発展します。

資産価値の低下

修繕しなければいけない家なら、資産価値は下落するのが当然です。余計な費用が必要な物件は、そもそも売れない可能性が高いでしょう。

資産価値の低下は、担保価値の低下にもつながります。悪循環がどんどんと進むのです。

将来の膨大な出費

資産価値の回復なども含め修繕を考えますが、手遅れになっているケースも少なくありません。壁材を交換するだけならまだしも、構造部材のダメージが大きく、建て替えを迫られることもあるからです。

極端な例と思うかもしれませんが、住宅はメンテナンスフリーではありません。さまざまなメンテナンスをして維持できていることを忘れてはいけないのです。

こうなると費用は膨大になります。補修ではなく改修工事のレベルであり、機能の変更も含めて検討するようになるのです。工期も長くなりますし、住めない間に別の住環境を借りるといった選択も出てきます。建て替えや売却といった選択肢もあるでしょう。それほど住宅のメンテナンスには費用がかかるのです。

景観の著しい低下と評判

景観のところで少し触れましたが、ボロボロの家を見たらどう思うでしょう？危険性を感じることも出てくるはずです。治安的にも問題があると感じるケースもあるでしょう。

こうした環境は、どんどん悪化します。かつてニューヨークの地下鉄は落書きだらけで、犯罪の温床になっていました。これを徹底的にきれいにして維持すると、犯罪率は下がったのです。それと同じようなことがあなたの住宅の周りで起こるかもしれません。

仮に起こらなくても、なにか危険性を感じると評判はどんどん低下します。住んでいられなくなることも出てくるかもしれないのです。危険だと認識されるわけですから、当たり前の結果ですよね。

外壁塗装は10年で塗り替え？必要ない可能性

次は見方を変えてみましょう。

外壁塗装は10年でダメになるから、塗り替えなければいけないのでしょうか。では、なぜ10年なのでしょうか。他の塗料はもっと長く保てるものもあるのに、なぜ10年という区切りができたかが問題です。

材料の問題からくる年数

10年の根拠として挙げられるのが、材料の品質保持期間です。一般的に使われてきたシリコンなどの塗料は、寿命がだいたい10年とされてきました。これが根拠となり、10年という話が出てきます。

でも全ての人たちが10年しかもたない塗料を使うかというと、そんなことはありません。アクリル塗料の寿命はもっと短いとされてきました。シリコンも同様です。逆にもっと長い塗料もあるでしょう。外壁塗装は10年という根拠はそこまで意味がないのです。

そもそも陽があたるところ、あたらないところ、風当り、気温、立地条件などの要因で変わります。寒暖差が激しく、日当たりもいいところなら、劣化は激しくなるかもしれません。でも陽があたらない個所はもっと状態がいいはずです。ここからも10年の意味はほとんどなくなりました。

施工精度の問題

外壁塗装では下地処理が大切です。しっかりとした下地処理をしなければ、中塗り上塗りも精度が上がらないからです。

さらに外壁塗装は手作業でしかできません。工場なら機械塗装もありますが、一般住宅ではできません。つまり、職人の技術が寿命を含めた精度に影響を与えます。

たとえば、ほとんど経験のない塗装工とシンニッケンの職人が同じ寿命とされる塗料で外壁塗装をしたらどうでしょうか。シンニッケンが圧倒的に高い精度を示しますし、寿命も長くなります。10年といった設定に「だれが塗装したのか」といった条件は入っていません。塗装の精度を含んでいない以上ナンセンスなのです。

逆にいえば、外壁塗装は素人でも、仕上がった瞬間はある程度カバーできる部分があります。しかし、時間とともに精度の差がわかるのです。 外壁塗装の詐欺行為が多いとされるのも、すぐには仕上がりの差がわかりにくいからともいわれています。しっかりとした施工業者を利用すれば、こうした心配はいりません。

絶対に10年ということはない

結論として、絶対に10年でダメになることはありません。数年しかもたないとされるアクリル塗装でも、シンニッケンが外壁塗装すれば長持ちさせる可能性が広がります。絶対に長もちするといえないのは、環境に左右される部分もあるからです。

ですが、ほかの塗装会社が施工するよりシンニッケンが塗装すれば高い精度を発揮させられることは確かです。それほどまで自信があるからこそ、多くの施工実績を積んできたのです。

外壁塗装の寿命を決めるのは、10年という定数ではありません。現状の状態を把握し、どれぐらい劣化が進んでいるかを確認したうえで、いつごろ塗り替えたらいいか判断したほうがいいでしょう。

シンニッケンでは無料診断もおこなっておりますので、いつでもご相談ください。

外壁塗装の塗り替えが必要なタイミング

問題はどこで外壁塗装の塗り替えを決めるかにあります。10年などのスパンはひとつの目安になるかもしれませんが、変化を見極めることのほうが重要です。

チョーキング現象などの進行

外壁塗装は樹脂の塗膜でできています。これはどのような塗料でも変わりません。樹脂であることから発生するのがチョーキング現象です。

紫外線によって樹脂が分解され、表面に粉のように浮き上がる現象で、外壁塗装の劣化のサインとして知られています。手で触るとチョークの粉を触ったようになるため、チョーキング現象と呼ばれてきました。

樹脂の内部から分解されている状態ですので、結合力が弱まり塗膜がだんだんと薄くなります。色を作る顔料も表面に出て落ちていくため、色あせも見られる段階です。

チョーキング現象があらわれたから、すぐに再塗装が必要なわけではありません。ですが、分解が進み始めている状態であり、そろそろ再塗装を考えていこうという段階にあたります。資金などの準備も進めておくといいでしょう。

割れなどの劣化

外壁塗装が割れている状況はかなり深刻です。ここまでくると、できるだけ早い段階で再塗装や補修が必要です。割れてしまうことで外壁塗装に直接ダメージが及びます。実際には外壁側のダメージも大きいため、補修や交換も視野に入れることになるでしょう。

シンニッケンでは、無料診断をおこっています。現在の状態を正確に把握できる方法ですので、心配な点があったときなど定期的に活用してみてくださいね。

景観を変える

劣化とは別の問題ですが、景観を別の状態にしたいと思うこともあるでしょう。服を着替えるような感覚です。これもひとつの再塗装の時期といえるでしょう。機能的な問題はないけれど、例えば子どもたちが巣立った後に雰囲気を変えるといった選択も出てきます。

外壁塗装を長持ちさせるには

外壁塗装の寿命をのばすことは、塗り替えの時期をのばすことにつながります。外壁塗装の必要性から考えれば、メンテナンスはとても大切なポイントです。

だれでもできる洗浄

外壁塗装は平滑な状態の間は、雨水で汚れも落ちていきます。ですが、だんだんと表面が平らではなくなり、落ちにくくなるものです。この汚れが塗膜を侵食するため、寿命を短くする可能性があります。

洗浄の仕方は簡単で、濡らして外壁用洗剤を使って洗うだけです。

注意点は高圧洗浄機を使わないところでしょう。強い圧力をかけると、これだけで外壁塗装を削り取ることも出てくるからです。あとは柔らかいスポンジで洗い流してください。お風呂や洗車用の長い柄のついたスポンジを使うのもいいでしょう。柔らかいので削り取ることもありません。

洗浄する意味は、実はもうひとつあります。洗うときは外壁塗装を見ますよね。それもいつもより近くで見るはずです。これで状態の観察ができます。頻繁にやる必要はありませんが、天気のいい日には洗ってみてください。これでひび割れなどの確認もできますよ。

外壁塗装が必要ない素材は？

外壁塗装が必要ないとしたら、どのような条件があるでしょうか。条件の基本となるのが外壁材の素材です。外壁塗装で守る必要がない外壁材であれば、そもそも塗装の必要がありません。どのような素材があるのか見ていきましょう。

タイルとレンガ

タイルとレンガは、どちらも焼き物です。もともとの素材に違いはありますが、天然の素材を高温で焼いて作ります。

自然にある素材なので、赤外線にも強く風雨にも負けません。この特徴を生かして古くから外壁に使われてきました。そのため外壁塗装はほぼ必要がありません。耐用年数も30年以上はあるとされています。

ただし、絶対に必要ないかといえばそうでもなく、セメントで作られる目地は雨水を吸収しやすいためメンテナンスフリーではありません。上塗り塗装によって劣化を最小限に抑える方法もあります。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングも外壁塗装の必要がありません。塩化ビニル製のため、塗装しなくても雨水を浸透させないからです。耐久性にも優れた素材で、目地を作らない方法も出てきました。

外壁塗装が不要になる代わりに、劣化した部分の交換が必要です。それでもかなりロングライフな素材で、北米では当たり前になってきました。 日本ではシェアは1%程度しかなく、生産している会社もほとんどありません。輸入に頼らないといけず、施工できる会社もごくわずかです。

メンテナンスフリーはない

外壁塗装は外壁材のメンテナンスの一部ともいえます。この視点で考えた場合、メンテナンスフリーで済むような素材はありません。どのような外壁材でもメンテナンスしなければ寿命は短くなります

洗うことも必要ですし、傷がつけば直さなければいけません。ひび割れている個所があればふさがないと、雨水が内部に侵入する場所を作ってしまいます。そういった点において、外壁塗装は外壁材を守る盾になります。

まとめ

外壁材が外壁塗装を必要としていない場合は除きますが、劣化すれば再塗装が必要です。メンテナンスの一部であると考えれば自然なことでしょう。

ポイントは、タイミングの違いです。長持ちさせるためにどうするかという基本的なところから押さえておく必要があります。

シンニッケンは、これまで高い塗装技術でお客様から支持されてきました。外壁塗装を少しでも長持ちさせるために、徹底してこだわり施工してきたからです。塗装したての頃は違いはそこまで出ないかもしれません。しかし、寿命という点では違いが出てきます。

再塗装の時期に関しても、シンニッケンでは無料診断がありますので利用してみてはいかがでしょうか。