外壁塗装のメンテナンスは自分でできる?DIYの方法と業者に依頼した場合の違いを解説
最終更新 : 2025.06.24

外壁メンテナンスには、塗装だけでなく、汚れを落とす洗浄やひび割れの補修なども含まれます。
その中でも、外壁塗装は家を長持ちさせるために欠かせませんが、費用が高くて悩む人も多いでしょう。
本記事では、自分で行う外壁メンテナンスの方法や起こりやすいトラブル、業者に依頼した場合との違いをわかりやすく解説します。
Contents
外壁塗装のメンテナンスは自分でできる?
外壁塗装は、家を守るために欠かせない重要なメンテナンスです。
しかし業者に頼むと費用がかかるため、自分でできる範囲だけDIYで済ませたいと考える方も多いでしょう。
ここでは、外壁のメンテナンスを自分で行う場合に対応できる範囲と、必要な道具について解説します。
DIYで対応できる範囲
外壁のメンテナンスを自分で行う場合、基本的には低所や部分的な補修に限られます。
慣れない足場や脚立などの上では怪我のリスクも高まるため、手の届く範囲内での塗装は可能でしょう。
具体的には以下などが対応しやすい範囲として挙げられます。
- 1階部分の外壁
- ベランダやバルコニーの一部
- 目立たない部分の補修
外壁の洗浄や小さなひび割れの補修は、比較的DIYで対応しやすい部分です。
しかし、広範囲の補修や塗装作業はリスクが伴うため、無理は禁物です。
必要な道具と塗料の種類
自分で外壁のメンテナンスを行う場合は以下の道具が必要です。
- 足場材
- 高圧洗浄機
- 皮すき・紙やすり
- マスキングテープ・マスカー
- ブルーシート
- 塗料
- ローラー・刷毛
- ゴム手袋・長靴
- 安全眼鏡・マスク
- 汚れてもいい服
塗料には「1液」と「2液」があります。
DIYで使うなら、配合の必要がなく扱いやすい1液タイプが一般的です。
また、塗料は「水性」と「油性」に分かれますが、初心者の場合は道具の手入れも簡単な水性塗料を選ぶと作業しやすいでしょう。
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自分でできる外壁メンテナンスの方法と流れ
外壁のメンテナンスは、正しい手順で進めることが重要です。
ここでは、一般的な外壁メンテナンスの流れを簡単に解説します。
洗浄
外壁メンテナンスを行う前には、まず外壁についている汚れをしっかりと落とす必要があります。
汚れが残ったまま塗装をすると、塗料がうまく定着せず、仕上がりに影響が出ます。
洗浄の方法には、高圧洗浄機を使った水圧を利用する方法がおすすめです。
高い水圧で汚れを効果的に落とし、ボイラーを搭載した機器でお湯を使うことでさらに効率的に作業が進みます。
ただし、外壁に水分が残り、すぐに塗装ができない場合があります。
また、隣家への配慮として養生が必要です。
表面にホコリがついているだけの場合は、ブロワーを使用して空気圧で吹き飛ばす方法もあります。
この方法はこびりついた汚れは落とせませんが、乾燥も促すのですぐに外壁塗装に取り掛かれます。
モーターの音は出ますが、周囲に水が吹き飛ぶ影響もありません。
下地処理
塗料の付着強度を高めるために、目荒らしを行い表面に微細な傷をつけることが大切です。
これにより塗料がしっかりと定着します。
その他下地処理として、以下のような工程が必要です。
- ひび割れの補修
ひびが入っている部分は補修材を使用して埋めます。 - コーキングの打ち直し
古いコーキングを取り除き、新しいコーキングを施します。 - 脆弱部分の補修
脆くなっている部分を補修して、塗料がしっかりと定着するようにします。
一度外壁塗装すると、ひび割れなども見えなくなり、以後状況がわからない可能性も考えられるため、異常のある部分は、塗装前にしっかり直さなければいけません。
ケレン作業も忘れずに行いましょう。
金属部分の錆や古い塗装を削り落とし、塗料がしっかりと密着するようにします。
養生
塗る部分を決めたら、余計な部分に塗料が付かないようにマスキングします。
しっかり縁を切ると、仕上がりも違いが出てくるものです。
同時に養生も行い、地面や不要な部分への塗料の飛散を防ぎます。
隣家や作業場所も養生し、安心して作業が進められるようにしましょう。
下塗り
下塗りを行うことで、上塗りが定着しやすくなり、仕上がりがきれいになります。
1度塗料を塗ることで、上塗りを定着しやすくできる重要な役割があり、塗り残しを防ぎます。
中塗り
中塗りは、外壁の色や厚みを整える重要な工程です。
下塗りがしっかり乾いたことを確認してから始めましょう。
この段階では、塗料の色ムラや塗り残しが目立ちやすいため、できるだけ均一に仕上げることがポイントです。
狭い部分は刷毛、広い面はローラーを使い分け、塗料が垂れたりムラにならないよう注意しながら丁寧に塗り重ねます。
また、中塗りを終えたあとも、乾燥時間をしっかり確保することが大切です。
乾く前に次の工程へ進むと、仕上がりが悪くなるだけでなく、塗膜の耐久性も落ちてしまいます。
上塗り
上塗りは、外壁の最終仕上げとなる工程です。
この段階で外壁の見た目が決まり、同時に塗膜の厚みと強度も整います。
中塗り同様、塗料を均一に伸ばすことが重要で、塗りムラや塗り残しがないよう、丁寧に仕上げていきましょう。
特に角や境目、サッシ周りなど細かい部分は見落としやすいので、仕上げ前にしっかり確認してください。
ここで手を抜くと、美観だけでなく、外壁全体の耐久性や防水性にも影響が出ます。
外壁メンテナンスを業者に依頼した場合との違い
外壁メンテナンスは自分で行うこともできますが、実際には業者に依頼する人が多いのが現実です。
DIYと業者依頼、それぞれの違いを以下の表にまとめます。
比較項目 | DIY | 業者依頼 |
費用 | 人件費がかからないが、道具や材料を自分でそろえる必要があり、意外と高くつくことも | すべて業者任せだが、まとまった費用が必要 |
準備の手間 | 道具・材料の用意、後片付けまで自分で行う | 準備から片付けまで業者が対応 |
仕上がり・耐久性 | ムラや劣化リスクが出やすい | プロの技術で見た目も耐久性も安定 |
安全性 | 高所作業によるケガのリスクが高い | 安全対策や資格を持つスタッフが対応 |
保証 | すべて自己責任、失敗すれば追加の費用や労力が必要 | 施工後の保証がつく場合が多い |
DIYは費用を抑えられるように感じますが、実際には道具や材料代がかかり、作業時間や安全面のリスクも大きくなります。
特に高所作業や仕上がりの質を考えると、業者に依頼した方がケガのリスクを減らせるうえ、仕上がりや耐久性の面でも安心できる場合が多いです。
自分で外壁メンテナンスを行うときに起こりやすいトラブル
外壁のメンテナンスをDIYで行う場合、費用を抑えられる反面、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。
作業前にどんなリスクがあるのかを把握しておきましょう。
高所作業によるケガ
外壁のメンテナンスは、脚立や足場を使って高所での作業が必要になる場面も多く、転倒や落下のリスクがあります。
特に慣れていない方が無理をすると、大きなケガにつながる恐れがあるため注意が必要です。
仕上がりの問題
仕上がりは、プロと大きな差が出ます。
どんなにきれいに仕上げようとしても、プロの仕上がりとはかなりの差がつくことを理解しておきましょう。
色むらが出やすいのも仕上がりの問題です。膜厚のばらつきから、でこぼこができてしまう可能性もあります。
耐久性の低下
下地処理が不十分だったり、塗り方にムラがあると、塗膜の耐久性が大きく落ちます。
結果として、外壁がすぐに劣化したり、剥がれやヒビが目立つようになり、結局塗り直しが必要になることもあります。
保険・保証の対象外になる
DIYで外壁塗装・メンテナンスを行うと、施工不良が原因で雨漏りや劣化が発生しても、住宅の保証や補償が受けられない場合があります。
また、火災保険は自然災害など外的要因による破損は対象ですが、自分の施工ミスによる不具合は基本的に補償されません。
万が一のトラブルが起きても、すべて自己負担で修繕しなければならなくなるリスクがあります。
天候・季節による影響
外壁のメンテナンスは、気温や湿度、天気に大きく左右される作業です。
気温が低い日や湿度が高い日は塗料が乾きにくく、仕上がりが悪くなります。
また、風が強い日や雨の日は作業自体ができないため、天候を読み違えると予定通りに進まなかったり、外壁の保護性能や見た目に影響が出ることもあります。
外壁塗装・メンテナンスはシンニッケンにご相談ください
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カラーシミュレーションを活用し、完成後のイメージを具体的に確認できるため、初めての外壁塗装でも不安なく進められます。
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「まずは見積もりだけ知りたい」「外壁の状態を見てほしい」という方もお気軽にご相談ください。
まとめ
外壁のメンテナンスは自分で行うこともできますが、実際には道具や材料の準備、作業の手間、安全性の確保など、多くの課題があります。
部分的な補修や1階部分の塗装であればDIYも可能ですが、高所作業や広範囲の塗装になるとリスクが高まります。
特に、仕上がりや耐久性、保証の面まで考えると、最終的には業者に依頼したほうが安心です。
費用を抑えたい場合でも、必要な道具や足場の準備を含めれば、大きな差が出にくいこともあります。
外壁を良い状態に保つには、日頃の洗浄や軽微な補修も重要です。
自分で対応できる範囲は上手にメンテナンスを続けつつ、必要に応じて業者に相談することで、住まいの寿命を延ばせます。
安全と仕上がりのバランスを考え、状況に応じて適切な判断をしましょう。